バスから降りてくると元気なあいさつが返ってきて、寒さも雨も吹き飛ばしそうです。開校式は室内でしたが、響き渡る元気な校歌を聞かせてくれました。

晴れ間が出てきたので、きれいな紅葉を見に散策に出かけましたが、すぐ雨が降り始めました。山の天気は変わりやすいです。

着いた時には霧で見えなかった後ろの山々がはっきりと見えています。赤や黄色、緑のコントラストがとてもきれいな季節です。

基地づくりに向けて、ロープワークの勉強を行いました。蝶々結びをはじめ、他にもいくつかの結び方をやってもらいました。ゆるまずきつく、そして美しく結べることが大切です。

本日の夕食のメインは、“じゃぶ煮”という近くの新温泉町の郷土料理です。皆さんのお口には合ったでしょうか？

おいしいと言って残さず食べてもらえることが、食堂の方々にとっての何よりの喜びです。5日間、自分の家のご飯のように、しっかりと食べてもらえればうれしい限りです。

朝はどんよりとした曇り空ながら、今日の天気は回復傾向です。昨日掲揚できなかった校歌を掲げ、山に向かって校歌を元気に歌います。

林業体験場にて、実際に杉の木を切り倒し、林業の仕事と同じ「間伐」という作業を行います。

切り込みを入れたら、あとは引っ張るだけです。グループの皆で息を合わせて、一気に引きます。「どーん」という木が倒れる音が林に響き渡ります。

みんなが倒した木は１ｍごとに切り、写真のように集めていきます。この木は野外炊事の薪になったり、ベンチになったりと、とちのき村で有効活用されます。

「はなぐり」という丸太に刺して、ヒモで引っ張る道具を使い、みんな一生懸命に丸太を林から外へと運んでくれました。

午後からは、同じ場所で基地づくりです。昨夜勉強したロープワークと皆の発想を活かして、こんな基地ができました！

こちらは、こんな形で壁がしっかりとした基地です。子ども達の発想やこだわりが活かされたおもしろい基地がたくさん出来上がりました。

林業で、体力仕事を行った後は「鹿肉すき焼」です。初めて食べる子も多く、「おいしい」「うまい」とうれしい声がたくさん聞こえてきました。

昨日できなかった天体観測を行いました。きれいに天の川まで見える星空で、金星とこと座のベガを見てもらうことができて、みんな満足してもらえたようです。

グループで、とちのき村中をめぐるオリエンテーリングに出発です。地図の読み方が分からないと、中々目的地にはたどり着きません。みんなの協力次第です。

オリエンテーリングの目的は、各ポイントを回ってくることです。しかし、それだけではなく、その中で友だちと歩調を合わせ助け合ったり、季節の自然を楽しんだりと色々なことができると思います。

各ポイントで見つけてきたクイズの答えわせを最後に行いました。難しい問題も多くあったのですが、全問正解という班もあって驚きです。

良い天気で、目の前に山があると誰もやりたくなるのが、やまびこです。コツは語尾を「ホー」と伸ばさず、「ホッ」と切ることです。

講師の方々から登り方を教わったら、一斉にロープを使って登り始めます。競争ではないので、それぞれのペースで上を目指していきます。

この高度感が伝わるでしょうか？枝の上は３階ぐらいの建物の高さがあります。「怖い」という声も最初は聞きますが、すぐに「楽しい」に変わっています。

登ったクルミの木はもう落葉していましたが、周りには紅葉した木々が多く、３６０度どこを向いてもいい景色です。

本当によい天気で、木の上からは遠くの山々まで見渡せました。鳥になった気分で、樹上の世界を楽しみます。

慣れれば、こんなこともできるようになります。座ったり寝たり、エビ反りになったり、色々なことに果敢に挑戦していました。

野外炊事に向けて、かまど係の子には薪割りもしてもらいました。はまってしまったのか、いつまでも薪を割る音が止みませんでした。

野外調理というと、かまどで火を起こすことに目が行きがちですが、料理の下ごしらえが同時にしっかりとできることが大切です。

薪に火をつけるのは、どこの班も苦労していました。しかし、この苦労があってこそ、火の有難みが身に染みるのではないでしょうか。

ここの班の豚汁には、こだわりのごぼう巻きの肉が使われていました。他には、顔の形の大根を入れる班もあり、それぞれの工夫がありました。

野外調理での最大の課題は、“お米炊き”です。お米がいかに早く上手に炊けるかで、全て決まります。どこの班も約束を守り、上手に炊けていました。

豚汁とご飯のセットができた班から「いただきます」。自分たちで苦労して作ったご飯の味は、格別でしょう。残さずきれいに食べました。

野外炊事の後片付けまで含めて、予想以上に早く終わったため、キャンプ場で自由時間。寝転んで流れる雲を見ながら、のんびり過ごす子もいました。

キャンプ場にあるプレーパークは、いつになく大盛況です。自分の責任で自由に遊ぶアスレチックで心ゆくまで遊びました。

最後の夜のキャンプファイヤーは、満天の星空の下です。楽しく歌って踊ってゲームをして、感動的な演出の数々に涙してキャンプ場をあとにしました。